スピリチュア
ルストーリ
【第一話その3】
恐怖!本当に
あるヘビの霊障!
「ジトッ・・・」
とした空気に
支配された店内は、
生きたヘビの入った
ガラスケースが所狭
しと並び、一種異様
な雰囲気をかもして
いる。
一ケースに20匹はいる
だろうか、それらが
絡み合って動いている
様は気持ち悪い以外の
形容が思いつかない。
それを見ながらヘビを
食していたのかと考え
ただけで、吐き気がし
そうだ。
正に気が知れない。
雅代と景子も声が
出ないといった
様子だが、景子が
何気なく云った
一言に私も嫌になった
ものがある。
「うなぎ屋の池すで
絡み合って、人に
食べられるのを待つ
うなぎと同じね・・・」
以来うなぎを見ると
この時のヘビを思い
出して、食べられな
くなってしまった。
法要が静かに
始まった。
今までに焚いたおよそ
一万例のお護摩と修行
のなかで得た確信だが
霊障は祈願だけでは
解決しない。
要するにお願いだけで
はダメなのだ!
動物霊であっても人の
霊であっても本当に力
になるのは祈願では
なく「供養」なのだ、
別に他を批判するわけ
ではないが、祈願ばか
りをする祈祷師では、
真の霊障解脱は
難しいのではないかと
思っている。
何故ならば事の原因が
供養不足なのにその
霊魂に対し、お願い
してどうする!
という事なのだ。
親指が悪いのに小指
ばかりを治療したっ
て治らないのと
同じなのだ。
私がご祈祷する
時には、必ずその
霊魂にどうしてほ
しいのか、原因は
何だったのかを
聞くことが
出来るので、
そういった意味では
大変有難いと
思っている。
また、霊魂だけでは
なく神や仏の声も聞
くことが出来るので、
素直な心で修行
にも打ち込んでこら
れたと思う。
特に今回のご祈祷は、
私でなければ成就で
きないと思った。
積み上げた護摩木に
火が入る!
経頭の弟子が上げる
お経にもいつも
以上の力が入って
いる。
事前にハッパを
かけておいたのが
良かったか!?
「ボケッとお経上
げてるとヘビに
取り付かれるから、
しっかりやるのよ!」
尺仗のカシャカシャ音が
一層激しさを増す。
雅代と景子が
手分けして書いた
108本の護摩木の
願意
「ヘビの霊供養
霊障解脱」
などが炎の中に
ある。
「お不動様お願い
します。
何とか工藤家を
お助け下さい」
私も力の限りを
尽くし必死に
祈った。
その時である!
私の前に、大きな
口をあけたヘビが
突然襲い
掛かってきた。
ちょうど手にして
いた宝剣で、直ぐ
に祓ったが次から
次へと襲い
掛かってくる。
どのくらい祓った
だろうか宝剣を
持った腕の筋肉が
緊張で硬くなって
きた頃、奥のほう
からゆっくりと
それまでのヘビと
は明らかに違う、
表面がうす青に
キラキラと光り
体も二周りほど
大きい、顔も
何処と無く
品がある。
そんなヘビが
出てきたのだ。
そして一言二言
話しだした。
「先ずは良く
供養してくれた。
しかし、死んだ
工藤は勿論その
家族も簡単に
許すわけには
いかん!
奴は、大きく
舌なめずりを
しながら、
うめぇ〜なぁ・・・
と何度もいい
ながら食べて
いった」
さらにヘビは
続けて
「自分にも
可愛い子供が
何匹もいたが、
奴のせいで
皆死んでしまった」
などと恨み節が
続いた。
しかし私には、
店で出されたものを
食べただけだから
言いがかりのよう
にも聞こえたので、
さらにヘビに訊いて
みたところ、
これまで分ら
なかった、
事の本質が
見えてきのだ。
(つづく)

